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憎むという感情

「憎むという感情は、愛情から生まれる執着感情である」

とは岸田秀氏の弁である。

わたしは「他人にされていやなことは、自分もやらない」という道徳の基礎の基礎を厳守するため、「赦せないこと」は、心のなかに訓戒として留めておき、「憎しみ」ではなく、「正しい怒り」を持つようにしている。

よく口にしていることだが、「正しい怒り」とは、たとえば同時多発テロで犠牲になった消防士の母親が、「テロは許されざる行為」としながらも、イラク戦争に対し、反戦を訴えるといったようなことを指す。

わたしは憎んでいるのではない。
ただ怒っているだけだ。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

「怒り」は若さの特権ですね。ただ怒りの対象がなんであるかによって、価値ある怒りなのか、ただ周囲に迷惑をかける怒りなのかの分かれ道だと思うのです。「怒り」が執着心といわれるとそれも納得、執着心も本来「若さ」ですから。ところが近年「青春とは・・・」といって若さに執着する老人が多いので困ってしまいます。企業の堕落と老人の執着と相関関係がありそうです。
 

投稿: 懐中電灯 | 2005年5月24日 (火) 23:47

懐中電灯さん、こんばんは! またいらしてくださってとても嬉しいです。

「怒り」はエネルギーにもなりますし、落ち着かれた方は「怒り」ではなく、別のかたち(「静かな怒り」も含む)で表されますから、おっしゃるように若さの特権と言えそうですね。

わたしは「怒り」を「正しい怒り」と「誤った怒り」という区別の仕方をしているのですが、たしかにそれは対象がなんであるかによって左右されるところでもあると思います。

わたしは自分より年長者のお方のお話は、積極的に伺いたいと思います。ただ生きてきた時代背景の違う人間同士で、どこまで理解しあえるか……ですね。
現代のニート問題も、団塊世代と団塊ジュニア世代の価値観の相違であって、団塊世代がジュニア世代の背景を理解せず、自分の生きてきた時代の感覚・価値観を押し付けることによって起きている問題という説もあります。

起業の堕落と執着心の相関は、わたしにとって、まったく目新しいことでした。時代の変化に柔軟に適応できていないということなのでしょうか。

投稿: 麻生暁美 | 2005年5月26日 (木) 00:52

起業ではなくて企業の堕落ですが、ドラッカーは「経営者は常に自ら座っている椅子の足の一本を切っていなければいけない」といっています。企業ね経営資源を不均衡にしてその不均衡を取り戻すことで成長していくのです。老人になると地位に執着して不均衡を作り出して、自らの地位を危険に晒すより日々の安定を求めるようになります。成長が止まり、粉飾決算に手を染めるようになっても誰も耳障りなことは伝えなくなります。権力を持つ誰でも裸の王様になっていくものなのです。
ニートの問題は二つあって、第一は子育てが終わる年代が隠退しないで収入があることです。子供を自立させない、いわゆる子離れできていないことです。もう一つは知識社会になって、労働の質が変わってきて、新しいことにチャレンジすることが苦手な単純繰り返し業務が好きなひとの仕事がアジアへ流出してしまったことです。グローバル化礼賛の帰結です。ブログに何度も書いているのですが、50歳以上の大人が楢山節考を読み直し、映画を見直して自ら身を引く日本の老人の美学を取り戻すことです。隠居のすすめです。

投稿: 懐中電灯 | 2005年5月30日 (月) 21:03

申しわけありません、前回のコメント、「起業」はタイプミスでした。

> 「経営者は常に自ら座っている椅子の足の一本を切っていなければいけない」
ドラッカーのこの言は、わたしの勉強不足で存じ上げませんでした。たしかに、経営者が均衡を求める、つまり安定志向であるようでは、企業としての成長はありえないと思います。

ニート問題の前者は、わたしもおなじ見解をもっています。そんな親御さんにスポイルされていく若者の姿……わたしはどうしてもやはり自分と近い年代のひとたちに「甘ったれるな」と厳しい目を向けたり、逆に彼らの声に耳を傾けようとしてしまったりするのですが。
またわたしには、親御さん世代と若者世代の価値観や生きてきた時代背景の相違を、親御さん世代がきちんと含んで子育てにあたられていないようにも思えます。それが、子どもへの過剰な加護やすれ違いを生み出しているようにも見えます。
後者のご見解は、わたしにとって非常に勉強になりました。たしかに、安価で済んでしまうアジアへ流れた業務は、ある層から「できる仕事」を奪っていったと言えそうです。人には個体差があって、それぞれに「できる(取り組みやすい)仕事」と「できない(取り組みにくい)仕事」とがありますから……。

不勉強なわたしで大変恐縮ですが、これからもぜひ懐中電灯さんのお話、お勉強させてくださいませ。

投稿: 麻生暁美 | 2005年6月 2日 (木) 00:53

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